機動戦士ガンダムSEEDについて
本作は『無限のリヴァイアス』『アルジェントソーマ』を手がけたサンライズ第9スタジオが制作した。監督は福田己津央。「新しい世代に向けた、新たなスタンダードとなりうるガンダム」「新世紀(21世紀)のファーストガンダム」を目指して制作された。ガンダムシリーズでは初めてデジタル製作によるVTR映像のTVシリーズである。タイトルの「SEED」とは一部の登場人物が持つ特殊な能力を示したもので、現在まで製作されているガンダムシリーズのTVシリーズ作品としては珍しく、主役機体名にタイトルが反映されていない。一方、初めて宇宙世紀を舞台にした作品以外でタイトルに「機動戦士」の冠語がつけられている他、次回作『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』が制作された事で、宇宙世紀系以外で初めて続編がTVシリーズで制作された作品でもある。『新機動戦記ガンダムW』や『機動新世紀ガンダムX』でも複数のガンダムが敵軍・自軍に分かれて数多く登場しているが、本作での劇中では「ガンダム」という単語は主人公キラ・ヤマト個人による機体の愛称のようなもので、地球連合軍・ザフト共に「ガンダム」とは呼んでいない(劇中の「ガンダム」と称される機体は、例えばストライクガンダムの場合単に「ストライク」か型式番号の「GAT-X105」で呼ばれる)、このため「ガンダム(という名称)が存在しない作品」でもある。これは次回作『SEED DESTINY』でも同様である。戦闘シーンにおいての駆け引きや、激しく動く肉弾戦は少なく、ビームによる射撃戦が多い。また、政治の話に関しても難解にはつくられていない。性的・残虐な描写が多いとされ、うちキラがベットシーンをにおわせるシーンについてBPOに一度回答を求められたことがある。
作品のテーマ
福田監督が公式HPのインタビューにおいて2004年9月25日付で語るところによれば、『ガンダムSEED』シリーズ第1作は、「キラとアスランを主人公に据えて『非戦』というテーマを描いた」とのことである。また同年12月10日、同インタビューで、2作目『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』についてエグゼクティブプロデューサー 竹田青滋もまたやはり「前作から引き続き非戦ということを訴え続けるつもりである」と述べている。加えて竹田プロデューサーは、「再選を果たしたアメリカ ブッシュ大統領がファルージャでの掃討作戦を展開し、ますます混迷を深めるイラク情勢」についても述べ、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』を観ることで「視聴者が世界情勢を少しでも自分の身にひきつけて考えてもらえるようになれば」とも語っていた。
商品展開と商業面での評価
視聴率は最低が4.6%、平均が6.2%、最高が8.0%で、同時間帯のアニメーションとしては比較的高く、放送枠が違うため単純比較は出来ないが平成以降のガンダムシリーズでは最も高視聴率である。また人気のバロメーターの一つであるネット上のファンサイト、関連する同人誌も多数作られた。プラモデルやオンエア後にリリースされたセルDVDを始めとする関連グッズ販売や、同時期にメディアミックスで展開された『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』やガンダムSEED MSVも人気を博した。
ソフト関連
DVDにおいて、累計140万枚以上の売り上げを記録した。放映後、総集編に新作カットを加えた『機動戦士ガンダムSEED スペシャルエディション』三部作がローカル枠でテレビ放映された後にDVD化されている。JASRACは2005年5月18日、2004年度の著作物使用料に基づく分配額のランキングを発表したが、このランキングの第3位に「機動戦士ガンダムSEED BGM」(作曲 佐橋俊彦)が入った。
プラモデル
本作関連のプラモデル(ガンプラ)も、1980年頃のガンプラブームには及ばないものの、主人公 キラ・ヤマトの前半の機体であるGAT-X105 ストライクは、1/144コレクションサイズのみで累計出荷数100万個を記録している。
ゲーム
2005年夏にアーケードにて機動戦士ガンダム vs.シリーズ第5作目である『機動戦士ガンダムSEED 連合vs.Z.A.F.T.』が稼動し同年11月にはPS2への移植版が発売された。家庭用の追加要素として『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』から一部の主要キャラクターとMSが登場した。続編も作られ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY 連合vs.Z.A.F.T.II』が2006年6月29日より稼動している。その後、PS2用で家庭用限定のモードが追加された『機動戦士ガンダムSEED DESTINY 連合vs.Z.A.F.T. II PLUS』が2006年12月7日に発売された。また、『機動戦士ガンダムSEED 連合vs.Z.A.F.T.』をPSP用として移植し、ミッションモードなどを追加した『機動戦士ガンダムSEED 連合vs.Z.A.F.T.PORTABLE』が2007年4月5日に発売された。PS2用としてはその他に2003年7月31日に発売された『機動戦士ガンダムSEED』、2004年10月7日発売の『機動戦士ガンダムSEED 終わらない明日へ』、2005年8月25日発売の『機動戦士ガンダムSEED DESTINY GENERATION of C.E.』がある。2003年3月15日にWS用ゲームソフトの『機動戦士ガンダムSEED』が発売された。スワンクリスタル、ワンダースワンカラー対応。ガンダムSEEDシリーズ初のゲーム化ソフトである。GBAでは『機動戦士ガンダムSEED 友と君と戦場で。』が2004年5月13日に、『ガンダム・ザ・バトルマスター』が2004年11月25日に発売されている。スーパーロボット大戦シリーズにおいては2005年7月28日に発売されたPS2用『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ』で初登場。その他、同年9月15日に発売されたGBAソフト『スーパーロボット大戦J』、2007年3月1日発売のニンテンドーDSソフト『スーパーロボット大戦W』、続編の『SEED DESTINY』は2007年11月1日発売のPS2用ソフト『スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd』、2008年9月25日発売のPS2用ソフト『スーパーロボット大戦Z』にも登場。 さらに2009年3月20日発売のニンテンドーDS用『スーパーロボット大戦K』には『SEED』、『SEED DESTINY』が両作品とも登場している。SDガンダム GGENERATIONシリーズにおいては本作をメインに置いた(本作のシナリオがフルボイスで再現されている)『SDガンダム GGENERATION SEED』が発売されているほか、『SDガンダム GGENERATION PORTABLE』では『SEED DESTINY』と共にシナリオが再現されている。2007年9月6日に発売されたPS2用『Another Century's Episode 3 THE FINAL』にもゲスト扱いで登場している。2008年12月18日に発売された『ガンダム無双2』では『SEED DESTINY』のキャラクター、機体が一部参加している。
カラオケ
2007年10月1日大手カラオケ機器メーカーの第一興商がDAMステーションにて『SEED』『SEED DESTINY』のキャラクターが音声で歌唱判定する『歌唱戦士ガンダムSEED SCORE』をリリース。バンダイ系列以外でのオリジナルコンテンツとしては珍しく注目を集めた。
登場人物
三隻同盟
キラ・ヤマト(声 - 保志総一朗)※36話以前は地球連合軍に所属。
アスラン・ザラ(声 - 石田彰)※40話以前はザフト軍に所属。
ラクス・クライン(声 - 田中理恵)※36話以前はザフト軍(プラントの市民)に所属。
カガリ・ユラ・アスハ(声 - 進藤尚美)※オーブの残存戦力。
ムウ・ラ・フラガ(声 - 子安武人)※36話以前は地球連合軍に所属。
マリュー・ラミアス(声 - 三石琴乃)※36話以前は地球連合軍に所属。
アンドリュー・バルトフェルド(声 - 置鮎龍太郎)※41話以前はザフト軍に所属。
アーノルド・ノイマン(声 - 千葉一伸)※36話以前は地球連合軍に所属。
ディアッカ・エルスマン(声 - 笹沼晃)※31話以前はザフト軍に所属。
ミリアリア・ハウ(声 - 豊口めぐみ)※36話以前は地球連合軍に所属。
サイ・アーガイル(声 - 白鳥哲)※36話以前は地球連合軍に所属。
レドニル・キサカ(声 - 千葉一伸)※オーブの残存戦力。
ザフト軍
ラウ・ル・クルーゼ(声 - 関俊彦)
イザーク・ジュール(声 - 関智一)
ニコル・アマルフィ(声 - 摩味)※29話で戦死。
地球連合軍 [編集]
ムルタ・アズラエル(声 - 檜山修之)
ナタル・バジルール(声 - 桑島法子)※34話以前はアークエンジェルに搭乗。
フレイ・アルスター(声 - 桑島法子)※34話以前はアークエンジェルに搭乗。34話〜45話までザフト軍の捕虜となっていた。
型式番号
A(Atomic)
意味は「核動力搭載型」となる。
ザフトで開発されたG.U.N.D.A.M.シリーズに使用されている。
SEEDにおける、ガンダム(GUNDAM)の名前の由来となったのはOSの起動画面に表示される文字である。 初期GATシリーズの起動画面
G eneral
U nilateral
N euro - link
D ispersive
A utonomic
M aneuver
___Synthesis System
意味は「単方向の分散型神経接続によって自律機動をおこなう汎用統合性システム」
ザフト製核搭載型MS ZGMFシリーズの起動画面
GENERATION
UNSUBDUED
NUCLEAR
DRIVE
ASSAULT
MODULE
___COMPLEX
意味は「核駆動を使った世代の強襲モジュール兵装」
CAT(Composition Armament Tactical)
ユーラシア連邦(地球連合軍)のMSに使用されている。
GAT(Gressorial Armament Tactical)
意味は「戦術装脚兵装」
大西洋連邦(地球連合軍)のMSに使用されている。
MBF(Main Battle Figure)
意味は「主要戦闘機」
オーブ連合首長国が自国を守るために作られたMSに使用されている。
TS-MA(Theater Suppression Mobile Armor)
意味は「前線鎮圧用機動兵器」
TMF/A
バクゥ等の地上用MSに使われている。
X(experiment)
試作機を表す。
地球連合軍、ザフトを問わず使用されている。
ZGMF(Zero - Gravity Maneuver Fighter)
意味は「無重力下用機動戦闘機」
ザフトの宇宙用MSに使用されている。
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